1.イエローブックを作ったキッカケ
「いつか、私の庭でオープンガーデンがしたい!」庭づくりに夢中になっていた私は、イギリスのガーデン巡りに参加し、その思いを一層強くしました。
そして、'99年5月、近所の庭仲間2軒に呼びかけてオープンガーデンを企画。チラシを作り、園芸店や知り合いなどに案内を出して“Three Gardens are OPEN”を開きました。花好きの人が訪ねてくれたらと言うささやかな願いでした。
「驚きました。花好きさんが本当に多いのです。」おいでになった方々と話していると、「あそこのお宅の庭が素敵」、「うちの庭もそろそろ見頃」といった話題で盛り上がりました。「せっかくの情報を、何らかの形にまとめよう」と、来訪者たちに呼びかけ、情報誌“イエローブック岡山”が誕生しました。
“素敵な庭を持つ人々が、1冊の本を通して巡り会い、交流を深める”そのためのイエローブックが出来たのです。
2.初年度の企画から出来上がりまで
イエローブックの企画は夫がつくり、そして1月に発送。“30人くらい集まればいいかな?”くらいに思っていましたが、締め切りが近づいても集まってくれません。
「これじゃ、ダメよ。もう一度電話してみようよ!私もお願いしてみるからね。」という友人の励ましが、私に力を与えてくれました。
「未完成な庭なので登録できないから、3年待って」とか、「5年後にはオープンしたいけれど、今はまだねぇ。」といわれる方には、登録だけでもとお願いしました。行きつけのアンティークショップがお客様に呼びかけてくれたり、すこしずつ、友が友をというように紹介者が増え、私もカメラを担いで取材にも出かけました。
登録者が集まってからの作業は嬉しいことばかり。ワープロ打ちのためパソコン教室に通い、写真をスキャナーで取り込み、レイアウトは夫の担当です。印刷はわが家のカラープリンターで、3日3晩休みなく働き続けました。ページ揃えは友人との共同作業、製本屋に出したのは3月の終わりでした。
3.苦しみと楽しさの交錯
「イエローブックがあったら良いなぁ〜」という軽い気持ちから始めたのですが、やり始めたら後には引けない性格。取材しているうちに、「立派な冊子にしなければ」というファイトが、どんどん湧いてきました。どうしても作りたいという熱意を、皆さんに誠実に伝えたつもりです。
「断られたらどうしよう」と、くじけそうになった時、友の励ましがどんなに勇気を与えてくれたことでしょう。この人達のためにも頑張らなければと、力が入りました。“仲間”のありがたさが身にしみました。
初めてのイエローブック発行と2度目のオープンガーデンは、“まわりの人達に支えられて出来た”と思っています。自分の事のようにイエローブック登録者を募ってくれた人。暑い最中駐車場整理を担当してくれた人、大きな声で「ありがとうございました」と言いながら、目は真っ赤に充血していました。手作りクッキーを届けてくれた人、スタッフの食事をつくってくれた人、みんながボランティアで協力してくれました。
2000年11月、多くの人々に支えられて、ビズ・ガーデン大賞 ガーデンサークル部門を受賞させて頂きました。皆さんのご支援があってこその受賞と、ご協力いただいた方々に感謝しています。
4.イエローブック岡山 2001の誕生
この受賞の感動をそのままに“21世紀バージョン イエローブック”を企画しました。
そして今年も大勢の皆さまに助けられ“イエローブック岡山 2001”が完成したのです。
賑やかな連中の笑い声が絶えない3週間でした。表紙の絵はがきは京都の佐藤啓子さんにご提供頂きました。面倒な作業にご協力頂いた皆さま、本当にありがとうございました。そして「イエローブック岡山」にご登録頂いた162名の皆さまにお礼を申し上げます。
- 和紙でイエローブック岡山を入れる袋を作ってくれた人。
- 沢山の登録を頂きながらなかなか進まない編集作業、そして校正を手伝ってくれた人。
- 数万枚の印刷で、プリンターが170時間もフル稼動。
- アンケートから「パーフェクト・ガイド」という無敵の別冊を編集してくれた男性コンビ。
- そして、ページ揃え・製本・表紙の仕上げ・発送までを担当してくれた人。
「花を通して、いろいろな人との出会いと、多くの情報を得ました。これが“イエローブック岡山”の財産です。」