2005年 小さな秋号    2005.9.10.発行

  
  ◆目次

    ※ 1ページ:ご挨拶
        スタイル@ガーデン「オープンガーデンレポート(3) 6月前半編」
         (1)Nakatsukasaさん  (2)Iyodaさん   (3)Tanabeさん
        シンガポールから(3)
    ※ 2ページ:お庭ナビ「森の中を歩いていると、ほら・・・」
        庭を楽しむDIYのすすめ「(4)完成よりプロセスを愉しむ。」
    ※ 3ページ:Member’s Essay 「出会いを求めて!イギリス庭巡りの旅」
        花のある風景   トルコ(2)
        花のあるスポット  バス旅行のご案内
        韻(うた)の花壇
    ※ 4ページ:オープンガーデン情報
        会員レポート BIZEN中南米美術館特別展
                 「『新大陸からのおくりもの』前夜祭に参加して」 


シンガポールから

    (3)ゴミ一つ落ちていない美しい国


 シンガポール在住の会員、木村さんの庭園都市と植物園のレポートです。
 事前に知っていれば、夜の動物園やテーマパークよりもこちらに行きたかった!
↓マンダイラン園


☆ お勧めの熱帯英国庭園

 ガーデニング好きな人にお勧めの場所は「マンダイラン園」。観光ツアーでよく連れて行かれる場所ですが、通常案内されるラン農園の下方に、イングリッシュガーデンがあります。これが素晴らしい。南国の植物を使ってこれだけのイングリッシュガーデンを維持することは、並みのセンスと努力ではできないと思います。

 日本人ツーリストはこの庭を見ずに帰ってしまうことが多いので、ぜひ忘れず見学していってくださいね。

 シンガポールの自然散策について 知りたい方は左記のホームページをのぞいてみてください。

http://www.hanaippai.com/tr/(日本語)
http://visitsingapore.com/sections/3a/0,1138,203,00.html(英語) 




お庭ナビ
     
岡山市  Okazakiさん

   
「森の中を歩いていると、ほら・・・
          ふっと木漏れ日の射す小さな陽だまりが。」



 瀟洒な洋館を抱き込むようなケヤキの圧倒的な存在感、そして石の重量感と自由奔放な ツル日々草・・・昨年のビズ・ガーデン大賞特別賞に輝いたOkazakiさんのお庭は、住宅街なのに、別荘地とまがうほどの豊かな緑の中にありました。

 今年からメンバーになられたOkazakiさんですが、ガーデニング歴はとても長くて、庭は家族と共に育ち、風格が感じられます。あちこちにライフスタイル全般に高尚な趣味を持つご主人のこだわりが感じられ、どっしりと落ち着きがあるお庭です。


●お庭の特徴は?
 24年前に夫のデザインで 洋の庭と和の庭にそれぞれ、家族の数だけ、 大小5個の石と数本の雑木を配して庭作りを始めました。 樹齢35年のケヤキを中心にハナミズキ、
山ぼうし、モミジ等落葉樹が中心の庭です。

●ご主人もいっしょに庭仕事を?
 夫はもっぱら評論家で、手をかけない庭が理想です。夫のイメージ通りの庭に近づけるのが私の役目ですが、まだ目指すものと違っていて、模索している段階です。
 先日も気になる日々草を植え替えたりしました。

●ガーデナーとして一番好きなときは?
 一仕事して、庭のベンチに座り 、大きなケヤキの下の草むらをふぅ〜っと涼しい風が通りぬけるのを感じられるときが最高です。

●会員の方へのメッセージ:
 『何も言わなくても不思議に通じ合える』という多くの庭仲間に出会え、庭づくりは心を癒してくれるだけでなく、もっと貴重なものをも手に入れることができるのだということを実感しています。

●明確なコンセプトのもとで成熟してきたお庭・・・庭作りはずいぶん時間がかかるということなんですよね。(レポートはNakatsukaでした。)





Cowbellさんの庭を楽しむDIYのすすめ

   (4)完成よりプロセスを愉しむ。



 スペインは地中海の港町にあるあの奇抜な大聖堂、着工からゆうに100年は経ち竣工はいつになるのか分からないという。さすがこれを設計した奇人は完成よりあたかも建設プロセスを愉しんでいたかのように思えます。

 ちっぽけな私のDIY、精密な設計図なんてあるわけもなく、成り行きに任せて数日もあれば出来上がってしまいます。作品が完成してしまうとそれまでの創作意欲は冷めて実につまらなく思えてくるのです。

 創作意欲をかきたてる、例えば英国やヨーロッパの庭写真を見ているとき、材料を見繕っているとき、組み立てている作業工程、そういった出来上がるまでの過程にこそ、実はDIYのいちばん愉しいときがあるような気がしています。

●薔薇の似合うアイアンを細工する。
 
 情熱の国スペインの庭「パテオ」のアーチ形の出入り口にある錆びた鉄の扉、そんな形をしたフェンスに薔薇の花が絡まると絵になりますね。
 温もりのある木製のフェンスとは対象的に鉄製のそれは冷たく厳めしい。だから出来るだけ角を落として丸みのあるデザインにした方が庭に似合います。
特にあの清楚で高貴な薔薇の花には断然アイアンの味のあるフェンスないしはアーチがピッタリでしょう。


 ホームセンターで1本4mの建築用鉄筋を、2mと1mにカットして貰います。
2mを6本、1mを12本揃えて、 1mのものを脚立にかませテコの原理を応用して手で丸く曲げてゆきます。後は針金で縛ってゆけば写真のような幅2m半のフェンスが完成。ピンクのつる薔薇が絡まる来春が楽しみになります。