Open Garden

花フレンズが贈る「東部巡礼レポート」“Kitchen Garden”
  
第2話 「キッチンガーデン奮闘記(完結編?)


まえがき:

コテージガーデンから風致地区のような家並みの間を歩いて5分ほど。
姫様のキッチンガーデンがあります。

バンズリーハウスローズマリー・ヴェレイさんに憧れて、
3つ目の庭=キッチンガーデン作りに一念発起したとか。

キッチンガーデンとは実用的な野菜やハーブ、果樹などといった植物を
庭園に取り入れたヨーロッパの庭園様式の一つ。
中世ヨーロッパの修道院の菜園がルーツらしい。
フランスではポタジェと呼ばれる。

マークス・アンド・スペンサーの3代目夫人マークス寿子さんによると
「英国人にとって、庭も大切だが、野菜畑も大切。お金がないわけでも
野菜を買うのに困るわけでもない人が自分の野菜畑を持つのが夢ですから。」
ということらしい。

イギリスの家はふつう畑はバックヤードにあります。
バックヤードは通常高い板塀で囲われていて、外からは見えない。
内側に畑があり、洗濯物が干してあり、倉庫のようでもあり・・・と
生活感のある場所です。
畑がなければ貸し農場などで野菜作りをする人も多いらしい。

花団子フレンズは早速イチゴのつまみ食い。
そしてレタスもいただいた。農薬を使ってないから安心。

E「お・い・し・いー \(^o^)/  ピーターラビットの気分ね。」
M「ほんと!でも。マグレガーさんに怒られるわ。このへんでおしまい。」

では、姫様の後をついて、質問しながらガーデンを歩いてみましょう。


(Hは姫さま、Eはイヴリン、Mはミニバラ)

M「70坪もあるそうですね。整地して土を盛るのはファミリーでされたのですか?」

H「2001年9月頃から、作業開始。
 当時、就職浪人中だった次男が手伝ってくれました。」

(モグラ注:モグラは真ん中の円形花壇のレンガを積みました。が、「モグラは冷ややかに見とった」と言うて、貢献度低しだって)・・・(^^ゞ
E「日本の伝統的な畑とはずいぶん違うわ。
  デザインをするときのこだわりは?」

H「幾何学的なデザイン。
 ネコ車(一輪車)が通れる巾を考えて決めました。」

 (モグラ注:せぇ〜がなぁあんた、チョット狭えから曲がり角を曲がるんが難しんだよな!)
赤い畑? M「円形のガーデンベッドは赤にこだわってるよね。具体的には、何を植えてるの?」
H「トマトはマルチするといいと聞いたのです。 赤といえば、苺も植えていますね。」

E「食卓での野菜の評判は?」
H「自家製の野菜は出来が悪くても、採れ立てを食べるので甘く感じます。ルバーブのジャムは好評です。酸味が強く整腸作用があるようです。」
M「整腸作用?・・・♪何でだろう?」
E「♪何でだろう?」
(モグラ注:な・な・な、なんでだろう♪)
E「この中はなにを植えてるの?」
H「キャベツとブロッコリーを植えています。アオムシを防ぐかな?と思ってカゴをかぶせています。」

M「春野菜はどんなものを植えましたか?」
H「玉ねぎ、スナックエンドウ、じゃがいも(あいあかね)、アスパラ、苺、ガーデンレタスなど」
鳥よけ?
玉ねぎ E「去年の秋、玉ねぎの赤と白をどういう風に植えようか、と迷ってましたね。結局どういうふうに植えたの?」
H「こんな感じで、交互に植えました。」
___  赤
●●___  白
●●●___  赤
●●●●___  白
●●●●●___  赤
●●●●●●___  白

(モグラ注:HPやメールで難しい図形を書かせるなよ。
姫はメールをあんまりせんから難しい注文をしてくれる・・(^^ゞ
E「かわいい案山子!お下がりを着せてもらってる。」

M[こういうのがあると畑が、おしゃれになりますね」

H「通る人が、ギョッとするらしく、“あ〜〜びっくりした。悦ちゃんがおるんかと思うた!!”って」
かかし
レタス E「きれい!カラーリーフガーデンになってるよ。」
M「キッチンガーデンは『見て美しく、食べておいしい』がキーワードらしい。
 果樹やベリーもあるんでしょう?」
H「フェィジョア、キーゥイ、ブルーベリー、木イチゴ、レモン、など。
 ラ・フランスとブドウは、植えたばかりです。いつになったら口に入るようになるかしらね。」
M「このきれいな色の野菜は?見たことないです。」
H「スイスチャードよ。ふだん菜と同じでおひたし、ごま和えなどで頂きます。見た目の美しさで植えましたが、あまり美味しくありません。」
E「ほかにも黄色の花のルッコラとか、珍しいね。」
H「ルッコラは、たまたまホームセンターで苗を見つけたの。珍しいものは、カタログなどで種を取り寄せます。“珍しい”がコンセプトかな?(苦笑)」
スイスチャード
堆肥小屋
“夢のキッチンガーデン”
でも、今はいちばん手がかかる
“だだっ子”のような庭です。
M「有機無農薬と聞いてますが・・・」
H「もともと粘土質なので腐葉土、バーク堆肥などで土壌改良した。酸性土壌なので石灰を入れ中和に努めています。農薬は使わず、コンパニオンプランツを考えて植えました。」
 (モグラ注:酸性土壌で土にチカラがないとスギナが生えますが、中和してからは多少は生えにくくなりました)

E「コンポストとか、置いてますか?」
H「野菜くず、雑草などを積み上げて、腐らせます。抜き取った雑草や、作物を押し切り(カッター)で細かく裁断し、牛糞、鶏糞、石灰、米ぬか、燻たん、土などを混ぜ込み堆肥をつくろうと試作中です。」
 (モグラ注:コンポストなど洒落たものはありませんが、言ってみれば“堆肥小屋”ですな。レンガを運搬してきたパレットで囲いを作り、アーチにトレリスをくっつけて、 そこにクレマチスが絡んでいます。)


あとがき:

 田園に突如現れた姫様のキッチンガーデン。すごかった。

 ご近所の反応を伺ったところ、こんな声が:
 
 「エレ〜もん、作ったモンじゃ。じゃけど、野菜の出来はマダマダじゃな〜〜」

先日も隣のおじさんと、ご近所のおばさんがズッキーニを見て立ち話
 「何ならこりゃ?カボチャにしちゃ、小せえし、
 キュウリでもねぇし。どねんして、食べるんで。」と、
ポタジェ社交場になっているようです。
 
(モグラ注:作り始めた頃、大量のレンガが運び込まれるのを見て
 「えっちゃん、ぎょうさん野菜が買えるで。」と冷やかされました。
 その内、作業が進んでくると、「何か、毎日が、楽しみでなぁ。いつもの散歩道を代えて 通って見るんよ」と、興味津々。)


 
 夏野菜はトマト、なす、キュウリ、トウモロコシ、オクラ、ゴーヤ、
 インゲン、ズッキーニなど、植えたそうです。
(モグラ注:いいのが出来るかどうかは???)

 なすの炒め物にゆでたてのトウモロコシ。オクラの酢の物にインゲンの天ぷら。
 ゴーヤチャンプルーやズッキーニのパスタ・・・
 中高年は野菜中心の食生活がいいみたい。
 飽きない献立は野菜が決めて、とも言いますよ。

 スタミナたっぷりのおいしいおかずの品々、テーブルいっぱいに並ぶことでしょう。

 これで夏バテの心配無用。あとはビールですね、モグラさん。Cheers! (^_^)/~
まあ、いっぱい・・・
ぷっは〜〜

     では次回。

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