Open Garden

 神秘の谷のオープンガーデン 「オオカミ谷物語」
日程:2004年6月6日 日曜日
時間:午前10時00分〜午後5時
オープンタイトル:ookamidani the OPEN
レポートと写真は、イヴリンさんからお送り頂きました。


「植えることこそは幸せ」と言った彼のプライベートガーデンが、6月初旬に一般公開された。

彼の住まう地域一帯はかつて「オオカミ谷」と呼ばれていた。

その昔・・・備前に東山という村があったそうな。
村は木々に覆われ、さらにその奥にはオオカミが出るという、
ふかーい谷があったそうな・・・・・・・。

雨後の新緑に囲まれたその「オオカミ谷」の深い森へと、送迎車に揺られたどり着く。
そこは谷への入り口。

フィトンチッド(森林浴)がいっぱいだ。思わず深呼吸せずにはいられない。
何やら関所があり、お賽銭箱?が目に付いた。
記帳して、心ばかりだが丸い形をしたものを入れた。
「アムダ」に届けられるという。
谷の入り口を一段づつ登って行く。

その一段、一段をきっとオオカミもゆっくりと登るのだろう、多彩な工夫に溢れている。

(← 谷の上から見下ろす)
まず森の中に一歩踏み入れると、そこだけ明るい空間が目に飛びこんできた。

それは敷き詰められた白い小石のせいだと思った。
森の中にソテツ・・・。時を刻んでしっくりと馴染んでいる。
ご両親が愛した庭に彼の魂を吹き込んで・・・

お父様が、こよなく愛しんでおられた和風庭園。
下草や植栽のこだわりは、個性豊かな彼の感性が伝わってくる。

赤と黒の斑入りもみじは「藤波錦」。
魅了された。
少し水をたたえた池に、こんな彼の遊び心を見た。

幼い頃、豪華客船のキャプテンに憧れていたのか・・・それとも海賊船の・・・?
そして更に、ここの主さま?発見。思わず顔がほころびてしまった。
家を取り囲むように休憩場所が設置され、庭の至る所が違った角度で見渡せる。
この場所には広い縁台がよく似合う。
此処からも、あそこからも、毎日鋭い観察眼で眺めているに違いない。

聞かずとも・・・苔むした石灯篭がこの庭の歴史を物語、先人の美意識を感じさせる。
もっと奥にわけ入って見ると、そこは赤色の植物で埋めつくされていた。

赤色以外の植物はない!
まるで植物園だ。
最後の決め手は此処!
ずらりと並んで、今かと出番を待っている植木鉢たち。

整然とお行儀がよいのに驚く。
我が家の無造作に積み重ねられ、はたまた忘れ去られた気の毒な鉢たちとは、比較にもならない。
可能なら、この園芸家魂を見習おう。
そして、極めつけに私の目と心と食欲を奪ったものは・・・!
森はいつの間にか、集会でも始まるかのように続々とオオカミ・・・ではなく人々が集まっていた。
「オオカミ谷」は心癒される場所。
それは・・・・・2世代同居にあるのかも。

帰り際のお母様の言葉と笑顔が忘れられない。
「まあ!こんなに大勢の人たちが訪れてくださるなんて、思いもしなかったわ・・・」と。
戸惑いながらも、満面の笑みをたたえて!
で作った器」
「ぶどうの葉と黒文字で作った器」
残念ながら、肝心のオオカミには出くわしませんでした。

きっと夜更けて、遠吠えが聞こえるのでしょうか・・・この崖の上から!

おしまい、おしまい。

庭のオーナーから「ミニアルバム」をお送り頂きました。
ミニアルバムにリンク

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