花フレンズが贈る、ひとさじの愉しみ

 イヴリン奮闘記
第1話 思い立ったらブルー・ブルー・ブルー『ヒドコットブルー』

     はじめに:

2年ぶりに姉が我が家を訪れた。それが始まりだった。

私は自慢のベンチを見せたくて、姉を庭へ連れ出して、
「いいでしょう、この風合い。風雨にさらされ、いい味出してるでしょう。」と
誉めてもらいたくてうずうずしていました。

ところが、帰ってきた返事は予想外のもの。

「そりゃあ、イギリスとかもっと広い庭にあると雰囲気出るけど、
ここじゃあ、ただの『ガラクタ』にしか見えないよ。」
とあっさり言い放った。

「ガツーン」後頭部をいきなり殴打だ。

 しばらくショック状態だった私は、やっと現実に戻り冷静に考え、もう一度「ベンチ」とともに我が庭を見渡してみた。

 確かに・・・。姉の言うとおりだ。

 それを境に自慢の「ベンチ」は「ガラクタベンチ」にしか、もはや見えなくなっていた。
 姉のアドバイスもあり、ペンキを塗ることにした。
 そこで浮かんだのが、ナショナルトラストの一つでもある、20世紀の名園と名高い「ヒドコット・マナー・ガーデン」。6月に訪れて、早半年。昨日のことのようです。
 正門、ベンチ(鉄製)、専属ガーデナー達のお家のドアもブルー。日本では見られない素敵な「ブルー」なんです。
当地の人々もその色を「ヒドコットブルー」と呼んでいます。
 その色に憧れて、迷うことなく「ブルー」に決まり。
 幸い、庭のシェッドもブルーなのだ。

そこからは、早い早い。

 出来上がりは「ヒドコットブルー」にはならなかったけど、「ヘボコットブルー」には仕上がった!?「もどき色」に満足。
 結果はオーライ。存在感が出ました。もう「ガラクタ」と呼ばせません。

     横から一言:

いいんじゃないの、このリフォーム。
こだわりのブルーになって、あなたの庭にピッタリ。
そのうえ、今はやりのリフォーム成功例1位確定!
アイディア賞とリフォーム大賞を差し上げるわ。(取材ミニバラでした)

言い忘れてました。
ヒドコートではなくヒドコットという表記は、
イヴリンさんのこだわりです。

スペリングを調べましたら、カタカナでは完全に
言い表すことができないことが判明。
コートでもなくコットでもない発音です。

カタカナでオとしか書けなくても
英語にはたくさんのオの発音があるわけで・・・。
どちらの書き方も正しいわけでもなく・・・。

今回の文は全てイヴリンさん、私(ミニバラ)は編集者でした。


イヴリンさんとミニバラさん、10月から「花フレンズ」という名前でこだわりショップを開始。
そのお二人が英仏庭めぐりツアーの年を、素敵なレポートで締めくくってくれました。
ありがとう・・そして来年も続編を期待しています。・・・(モグラ)