カウベル母娘の「庭めぐり旅日記」

第2話 「モネの庭マルモッタン」を訪ねて土佐浜街道をゆく。

(その1 ヨーロッパの貴婦人。)



宿泊した高知県東洋町「ホワイトビーチホテル」前で。 2001/8/3撮影

☆ 「夏休みだ〜あア!!\(^o^)/」

 広島の娘きっこから緊急通報が岡山のオーナーに届いたのは、旧盆で列島に民族の大移動が始まろうとしている、夏、真っ盛り8月上旬のことだった。この年5月、L.C.T庭園に味をしめた娘は、「庭めぐり旅」の目的地をイメージ回転方向180度にクリックして、スタートOK!の合図をオーナーに発信してきたのだ。

☆ 第2話登場人物ご紹介。

 (*^_^*)オーナー-----YBメンバー、園芸大好き人間、花、野菜に愛情細やか。
 (^.^) 娘きっこ------国際平和都市「ひろしま」に出稼ぎ中の独身OL。
 (^0_0^)庭師---休日の庭狂人。但し花作りが苦手でオーナーとトラブル頻発。
 ^m^ ポワロ氏----ベルギー国籍の架空人物だが、その正体は?

☆ 庭師の趣味遍歴。

 休日の異常な庭狂いに発狂する以前の庭師は、正常な推理小説マニア、鉄道フアン、映画フアンであった。あるとき、このおとなしいマニアの興趣をそそる出来事が起こった。クリスティの「オリエント急行殺人事件(※)」が映画化されたのである。1975年のことである。

☆ 名探偵エルキュール、ポワロ氏^m^登場!

 庭師(^0_0^)は、ベルギー人ポワロ氏^m^の風貌をその映画の中ではじめて認識する。それまでも数々の難事件を巧妙な推理で解決する好人物であることは、小説の中で知ってはいたが、その容姿風貌はとんと見当がつかなかったのだ。

☆ 庭師のカルチャーショック!!\(◎o◎)/!

舞台は映画化から40年前にさかのぼる。濃紺の車体「ヨーロッパの貴婦人」オリエント急行の「走る社交場」ダイニング車両内。

 テーブルにはストローを半分にして挿した「ミントフラッペ」の小さなグラスがある。口髭のポワロ氏は神妙な顔つきでそのグラスをさりげなく一気に飲む。そのしぐさ!あの作法!東洋人ではさまにならない、フランス系人種だからこそさまになる20世紀初頭のユーロピアンエレガンス!!
因みにTVCMでやってる中尾彬のお酒を飲ったあとのあのポーズ、あれって日本人にしか出来ない文化だと思う。

☆ 岡山にやってきた優美なプルマン車にまた!また!ショック!!(+_+)!

「Murder on the Orient Express」は、大雪のためユーゴースラビアの山中で立ち往生したプルマン車ヘルプ(1)内で起こった。1935年12月、時計の鉄の舌が告げる正12時をまわった深夜のことである。

 それから略々半世紀が経過した1988年冬、事件の舞台となった「オリエント急行」のプルマン車が岡山にやってきた。その日を待ち焦がれていた庭師は当日すべての予定をキャンセルして、あの映画で魅せられた、当時の華やいだ欧州の上流社交界を思い浮かべながらJR新倉敷駅に馳せ参じたものだ。

 ベルギーワゴンリー社によって誕生したこの豪華列車は、映画でみたとおり、濃紺のボディーに金色に輝く向かい獅子のエンブレムがひときわ異彩を放っている。マホガニーの内装、ふかふかのソファ、毛足の長い絨毯、窓際の赤いランプシェードはいかにも貴婦人をおもわせる。格調の高いインテリアをはじめ食器類に至るまでその「こだわり」には恐れ入るばかりだ。 (つづく)

「モネの庭マルモッタン」池の庭に咲いた睡蓮の花
                   2001/8/4撮影

※オリエント急行殺人事件
http://www.hoops.ne.jp/~clockwork/FilmOrientExpress.html

ヘルプ(1) ⇒ 19世紀後半、米人ジョージ・プルマンが開発した豪華客車、「動く宮殿」と言われるほどで米国で人気をよび、欧州にも輸出された。豪華客車の代名詞になっている。



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お待ちかね、第2話「モネの庭マルモッタンを訪ねて土佐浜街道をゆく」が始まりました。
それにしてもカウベルさん、得意の顔文字がさえてますよ。うん!・・・(モグラ)

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