カウベル母娘の「庭めぐり旅日記」

第2話 「モネの庭マルモッタン」を訪ねて土佐浜街道をゆく。

(その4 陽気で開放的な南国風土。)



モネの庭マルモッタンの「花の庭」の一角
     2001/11/10撮影

☆ 街道筋は酒肴の宝庫。(^^♪

 土佐浜街道とは、土佐湾東岸道路のことで、室戸市からはりまや橋へとつづく。
淡水魚を含めて日本にいる魚類の半分が棲息するというここ南国土佐は、クジラからチリメンジャコまで、左党にとって「喰い放題」の天国である。
ご存知「皿鉢料理」が展開する、魚貝類オンパレードの凄まじさをみても納得できようというものだ。

 あらかじめ、地元の仕事仲間から聞いていた、前掲の「キラメッセ室戸」の料理店に着くなり、庭狂(^0_0^)は、躊躇なくよく冷えた本生と、「鯨のさえずり」をオーダーする。
 ふだんなら仕事に忙殺されている真昼間から、大ジョッキ片手にアグラをかいて珍味の肴をつまむ。この怠惰さ、このワルさ、このスタイルはまじめ人間のあこがれ?酒呑みの理想?夢か?幻か?こんなことが許されていいのか?

窓外の大海原のロケーションに目をやりながら、またしても庭狂(^0_0^)は開放的な南国のもてなしに酔い、至福のひとときに酔いしれる。

 前に座る下戸のオーナーと運転手の娘には、いささか気の毒になる話であるが。
それにしても、この店の「お品書き」左党には、きっと堪えられないだろうね!!


☆ 「まな板洗い」まである見事な酒宴文化。\(^o^)/!?

男の本懐を遂げた気分の庭狂は、いい気分、夢気分になっていた。

 そのとき、ふと、ご当地仕事仲間から耳にした話がよみがえってくる。
「土佐ではね、宴会が多いんですよ!たとえばご祝儀ごとがあるとき、まず「前祝い」そして「本祝い」でしょ、それから「裏つけ」「アラ食い(生け造りで残ったアラを食う)」とつづき、最後は「まな板洗い」で締めくくる。酒を呑む大義名分ってやつですね!」 いやはや、まな板に残った肴を見逃さないとは恐れ入る。

「花の庭」バラのアーチ。2001/8/4撮影

 思わず「へエ〜、そんな宴会を世話する裏方(女性)って大変だよね?」と返すと「なに土佐では裏方(女)のほうが酒は強いですから。」とご当地氏の一言。m(__)m!!
 そういえば、この街道筋にある赤岡町(※)で、酒豪日本一を決める「どろめ祭  ヘルプ(1)」でお見事!かっぷくのいいおばさまが優勝した新聞記事を読んだ覚えがある。ところ変われば、諸事情も変わる。日本はそれでも広い!

 上掲☆2項は、弱者こだわり人間の味方!・・・庭狂にとって、月光仮面(ヤダ〜古すぎ〜ッ!)いや鞍馬天狗(もっと古るくさ〜ッ、(>_<)!古典をだすな〜ッ!)的存在、・・・モグラ@YB庭番に敬意を込めて捧ぐ。(は娘の声)m(__)m!?

☆ ついでに、「酒盗」と「ままかり」で比較する県民性の違い。

 ご当地の珍味に「酒盗」がある。正体は、鰹の内臓の塩辛だが、いったん口にすると酒を盗んできてまで飲みつづけたくなるという。お馴染「ままかり」のネーミングと発想は同じだが、「盗む」と「借りる」では道義的に大差がある。なぜ??

 これは庭狂の私見だが、盗むといってもデンジャラスな行為ではなく、フーテンの寅さんのセリフ「お代はいらない、持ってけ!ドロボー!」あれに近いだろう。
 「借りるダなんて、みずくさいこというたらいかんぜよ!お互いさまじゃないか、さあ、ここにある酒ぜんぶ持ってけ!」といった、イメージを想像する。

 前述でご紹介のように、高知県人は概ね酒好きで気が荒い。台風、洪水など厳しい自然と戦う生き方の中で、頑固でらい落で一本気な気質が身についた。
気質の違うよそ者との人間関係はともかく、事実、土佐の人間どうしは、互いに独特の個性と荒っぽい資質を受け入れて、裏表なく上手に付き合えるという。
酒宴文化の発達した所以は、どうやら恵まれた海産物だけではなさそうだ。

 ところ変われば、事情はますます変わる。
果たして「ままかり」圏域の人々と、どこが?どう違う?(つづく)

オーナー愛用、「花の庭」を描いたモネの絵の手提げ。


※ 赤岡町
http://www.joho-kochi.or.jp/kounan/akaoka/dorome.html

ヘルプ(1)

 体長3センチ程度のいわしの稚魚であるチリメンジャコをどろめと呼んでいる。土佐の人々は5月になると、にんにくの茎を刻んで酢味噌ですりおろし、その中に生きたどろめを放つ。口に入れると生きの良いどろめはピチピチとのどをすり抜ける。南国の初夏を告げる粋な味覚だそうである。いっぺん地酒「豊乃梅」で賞味したくなる!ネ!モグラさん?



土佐浜街道(その1)
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げに、まっこと、そん通りじゃきに。 
いっごそ庭狂と一緒に、「どろめ」や「のれそれ」を肴に地酒をやりたいけんど、どうぜよ!
ショーゲニマッコト、うまいけんねぇ〜。「ホンナラネヤッ」・・・(モグラ)

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