カウベル母娘の「庭めぐり旅日記」

第1話 ルイス・C.ティファニー庭園美術館を訪ねて出雲路の旅(その5)




☆ 「装飾アート展示美術館」と「英国庭園」併設の不思議。

 米国人ルイス、コンフォート、ティファニーは銀細工で有名な宝飾店の二代目だったが、貴金属中心の初代とは一線を画し、ガラスに想を得た半透明の石を使ったジュエリーデザインに人知れず制作に励みながらも、父親の死まで公に発表をすることはなかったという。

 その彼の宝飾をはじめとした一連の装飾美術品を展示した美術館と、英国庭園の取り合わせを、予てから不思議に思っていたカウベル師は、庭園を歩いている内、ついにその謎を解く鍵を発見する。

  「アールヌーボーの殿堂」と形容しても遜色ない、薄暗い照明の重厚な美術館内を一巡して、館外に下りたカウベル一行を迎えてくれたのは、フォーマルな表情に設計された、五月の陽光にかがやく英国庭園(※)であった。

☆ ティファニーを象徴するかのようなガーデンアクセサリー。

 松江市から委託を受けた本場英国の設計プロジェクトは、3000坪の大空間を幾つかの小空間に分割してそれぞれが表情の異なる庭に設計した。連続する小空間を取り巻くように回廊がある。その回廊に立ち止まって庭園の全景に目をやった日曜庭師を一瞬くぎ付けにしたものがある。

 庭の要所に設置されたガーデンアクセサリーである。とりわけ色彩に配慮した幾つかのフラワーポットは、あたかもファッションを引立たせる宝飾品のように見える。 

庭園の宝石、フラワーポットの数々。

 「アールヌーボー芸術と英国の庭園文化発達の歴史には共通するものがありますね。また、インテリアによって部屋の雰囲気が変わるように、庭にもあてはまります。ご覧いただけば分かりますが、庭園そのものが一種の装飾芸術ですから...。」
これは松江市担当者氏の話である。(つづく)

英国庭園(※
http://www.l-c-tiffany-garden-museum.co.jp/others/05.html


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なるほど、庭園も一種の装飾芸術ですね。
L・C.T庭園の素晴らしい写真にうっとり・・・(モグラ)

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