カウベル母娘の「庭めぐり旅日記」

第1話 ルイス・C.ティファニー庭園美術館を訪ねて出雲路の旅(その6)




☆ 湖畔の宿「スペインの館」

 美しい夕日が宍道湖の彼方に沈むと、夜のとばりが水郷松江を静かに包んでゆく。空の照明が消えて街の灯かりが湖面に映えるころから、堀川界隈のナイトスポットが活気づく。こんな情景に浸るのは旅の醍醐味だ。江戸情緒が残る堀川の近くに今日の旅宿「松江シティホテル(※)」がある。置時計のコレクションとスペイン情緒のインテリアが3人の旅客を優しく迎えてくれる。

▼L.C.T庭園に造られたスペインの庭パティオ(中庭)
                      2001/5/12撮影
▼左のモデルになったと思われるスペイングラナダにあるアルハンブラ宮殿の中庭   1991/5/30撮影

☆ 母娘の「旅スタイル」にピッタンコ!小粋な振る舞い。

 このホテルにはなぜかレストランがない。お泊り専用でしかも女性好みなこだわりの雰囲気だ。レストランに代わり「ホテルに泊まって穴場でグルメ」を看板に、穴場グルメ招待券とグルメガイド(※)をプレゼントする趣向である。「ホテルの周辺には美味しい料理店が軒を連ねているからですよ」フロントの説明である。

 さすが味覚が洗練された不昧公のお膝元、粋なお客の遇し方である。旅の愉しみにグルメは絶対に外せないカウベル母娘であり庭師である。

☆家伝「鯛めし御膳」の風格に酔う。(夜のグルメ)

 ホテルの近隣に創業110年の旅館「皆美館」がある。八雲をはじめ、芥川、藤村など時代の文豪が好んで投宿した老舗である。ここの1階に郷土料理の店「みな美(※)」がある。

 「客ノココロニナリテ亭主セヨ」を家訓に、不昧公好みの味を伝承しているという。今夜のナイスディナーは全員異議なく「鯛めし御膳」に決定した。ライトアップされた白砂青松の庭園に宍道湖から夜風が渡る。年代を経たたたずまいや味の風格はいやがうえにも母娘と庭師を旅気分、夢気分に陶酔させるのだ。(つづく)


※松江シティホテル http://www2.crosstalk.or.jp/sobido/dalian/ctyhote.html

※ グルメガイド http://www2.crosstalk.or.jp/sobido/dalian/guru.htm

※ みな美 http://www2.crosstalk.or.jp/sobido/dalian/shop/1.htm

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アルハンブラもLCTも、水の流れ、フォーカルポイントの使い方が見事!
松江は「宍道湖の七珍」に始まり、海の幸、山の幸に恵まれていますね。
モグラも今度松江に行ったら「鯛めし御膳」を食べて見よっと・・・(モグラ)

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