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Project Y's


第1話 “八塔寺 ふるさと村”の活性化に向けたプロジェクト発足

 人口5200人あまりの吉永町・・東は兵庫県に接し、岡山県東南部に位置する町である。
 吉永町の中心市街地、山陽本線吉永駅から北へおよそ20Km、標高400mの高台に開ける八塔寺のふるさと村。

 神亀5年(728年)、弓削道鏡が開基したと言われる八塔寺は、“西の高野山”と称され、歴史の舞台でもあった。
 今はのどかな自然が広がる八塔寺村だが、一時は72もの寺院や僧坊があったと伝えられる。

 山岳仏教の中心地として栄えた八塔寺。
 たびたびの戦火に見舞われ、今は往時をしのぶ由もない。僅かに、寺にちなんだ多くの地名からその歴史が伺える。

 かつては高野山に並ぶほど栄えたこの村も今は戸数約13戸。往時をしのぶ見事な“茅葺き屋根”の民家が点在する。
 昭和49年、岡山県は全国はじめての試みとして「ふるさと村」を指定、ふれあいのある村づくりを進めた。

 八塔寺は、阿波村大高下と並んで県下、第一号に指定されたのであった。

 “ふるさとは、いつもさりげないやさしさで人々を迎えてくれる。田畑の中を細々と走る小径。水車小屋、茅葺きの家々。小川のせせらぎや小鳥のさえずり、澄み切った山の空気で、身も心もリフレッシュする休日のひととき。
・・・八塔寺ふるさと村は、こんな村なのだ。


←左の地図は、クリックすれば大きくなります。
 
地図と斜体コメントはパンフレットから引用。
 ふるさと村の拠点施設“八塔寺 ふるさと館”から八塔寺へと続くふるさと街道。

 その起点が“ふるさと橋”である。
四季折々の自然が楽しめる里山散策道を下ると、かすかな沢の音が耳をよぎる。

 茅葺きの円錐屋根“四阿”で小鳥のさえずりを聞いた。
 行者山 八塔寺山の麓には、今も2つの寺がある。その一つ、天台宗 照鏡山 八塔寺のご本尊は“十一面観音像”。行基がこの地に安置したと言われる。
 境内裏の首無し地蔵は、乳の出に霊験あらたかで、岡山藩主“池田光政”の寄進した釣鐘が、時を告げる。

 もう一つの寺が、真言宗 恵日山 高顕寺。毎年1月第3日曜日に行われる大護摩供養は、火渡りの荒行が行われるという。 
 昔懐かしい郵便局があり、ホッと安堵する。しかし地域の戸数は13戸にすぎない。
 岡山県の観光入り込み客は平成9年をピークに減少の一途をたどっているが、ふるさと村も、決して例外ではない。

 この状況に危機感を抱いた、東備農業改良普及センター次長 高田 純子は、ガーデニングコーディネーター 伊予田 三枝子に相談した。
 2人の行動は、吉永町や推進協議会を巻き込んだ。八塔寺ふるさと村をより多くの人に知って貰い、交流促進を図ることを目的に“ガーデニングコンクール”がスタートしたのだ。
 この呼びかけに応じ、イエローブック岡山も多くのメンバーが立ち上がった。吉永町でイエローブック岡山が庭づくりに参画する、名付けて“プロジェクトY's”の始動だ。

 このコンクールに参加表明したグループは9つ。兵庫県からの問い合わせもあった。
 この夏最高の36.6度を記録した2002年7月28日の午後、“ふるさと館”で一堂に会した。
 伊予田のコンセプト説明に耳を傾けながら、参加グループの夢は大きくふくらんでいった。
 当日集まったのは8グループ。遠く倉敷市玉島から参加した男性グループ、1人で頑張ろうという山陽町の若い女性など、世代や性別を超えた参加者がそこにあった。
 当初は、若い女性の参加がもっと多いのかと思っていたが、イエローブック岡山チームはまだ少年・少女の部類だった。

 同じ趣味を持つ人々とは、すぐに友達になれた。それに参加者全員がこの催しに燃えており、熱気溢れる質問が飛びかった。
 吉永町の動きも早かった。産業建設課長 石川 恒夫、係長 谷文夫は、この計画に八塔寺村の将来をかけた。企画が明らかになるや、すぐさま造園予定地の確保に奔走した。

 驚くほどの短期間に、見事、整地が完了したのだ。熱心に説明する谷の熱意と意気込みに、参加者は胸を打たれた。

 太陽が集中的に攻撃してくる真夏の昼下がり、30人を超える人々は、11の候補地すべてを、熱心に見て回った。
ガーデニング候補地 1〜8 ↓ 候補地 10 ↓ 候補地 11 ↓


 厳正なる抽選の結果、イエローブック岡山はNo.4〜5の2区画にエントリーした。
そして、M編集員のスコップがそこに立てられ、苦難の道に立ち向かう勇気を得たのであった。・・・

 「イエローの面目にかけて頑張るぞ〜“エイエイオー”」。・・・チームは、鼓動の高まりを押さえることが出来なかった。
「一刻も早く、現場で作業がしたい。」そう思えるほど、充実した1日。そして、夜のとばりが静かに忍び寄った。
 これは、八塔寺ふるさと村の将来をかけた
              戦いのドラマである。


 プロジェクト!! Y's Y's Y's Y's Y's・・・ 


Date:2002/07/28
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☆ガーデニング教室日程

回数 開催日時 テーマ 講師(予定)
第1回目 7月28日(日) 基本コンセプト、ガーデニング実施場所の決定 伊予田 三枝子先生
第2回目 8月25日(日) 施工管理について 妹尾 智子先生
第3回目 9月8日(日) 草花の栽培管理について 伊予田 三枝子先生
第4回目 10月6日(日) 寄せ植え実習(実費要) 伊予田 三枝子先生
 

☆コンクール日程

TV取材 10月9日(水)県知事も児童と植栽 詳細未定
完成期日 10月14日(月)
審査日 10月15日(火) 審査員による審査
人気投票 10月15日(火)〜11月9日(土) 観光客による投票
表彰式 11月10日(日) ふるさと祭りにて

☆皆さんの積極的なご参加をお待ちしています。m(_ _)m

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0.庭づくり大会速報 1.プロジェクト発足 2.早くも危機到来 3.着々レイアウト 4.コンセプト
5.まだ先は長い? 6.緊急指令 7.強い結束力 8.植栽準備完了 9.ありがとう 
10.日本のコッツウォルズ 11.審査結果発表 12.表彰式 X.八塔寺の秋 Y.俳句投稿箱 メニューへ

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