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Project Y's


第10話 なつかしい原風景に出会える 日本のコッツウォルズ・・八塔寺

 

 イエローブック岡山が“プロジェクトY’s”を発足したのは、7月も終わりのこと。
 このレポートを読んだNakatsukaさんから、こんなメールを頂きました。

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岡山県にいながら、八塔寺へは行ったことがありません。
しかし画像を見てビックリしました。
タイムスリップしたような原風景、しかもそこには人が暮らしている!

たしか、映画「黒い雨」のロケが行われたところではないでしょうか?
あの映画の暗いイメージが沸いてくるのですが、緑豊かな村の風景は、
意外にもイギリスのコッツウォルズを連想させました。

コッツウォルズはイギリス人の心のふるさとと言われるんですよね。
普通に人が住んでいるのがすごいです。
イギリス人は「中世」という時代が大変お好きなようです。

八塔寺に行けば、なつかしい原風景に出会える、心のふるさと
というような場所になればいいですね。「ふるさと村」というより
「日本のコッツウォルズ」というようなキャッチコピーはどうかなあ?
受けることと思うけど・・・。
こんなネーミングだったら、とっくに行ってたはず。


中国の田舎に行くと、子供頃に見慣れた風景が広がっていて、
一瞬言葉を失った経験があります。なつかしい・・・こうだったよねって。
こんなに身近に、そんなところがあったとは・・・うかつでした。

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「なつかしい 思い出と遊ぶ、吉永路

 プロジェクト発足時の説明会で貰った、吉永町のパンフレットは、こんな表題ではじまる。

 「田畑の中を細々と走る小径、コトコトと心地よいリズムを刻む水車小屋、茅葺きの家々、小川のせせらぎや小鳥のさえずり。
 ふるさとは、いつもさりげない優しさで人びとを迎えてくれます。ここはすべてがふるさと一色。
 いつも見ていた風景の中で、忘れかけていた遠い思い出に出会えます。」(吉永町パンフレットより引用)
 吉永駅から北へ約7Km走ると、閑静で風光明媚な絶景地“和意谷(わいだに)”がある。山陽新聞「岡山県十五景」に選ばれたことがあり、陶芸村の窯からは今も煙が立ち上る。

 ↑この地で、昔なつかしい小学校を見かけた。校庭から、いまも子供達の歓声が聞こえてきそうな風景にハッと息を呑み、静かにシャッターを切る。

 ←和意谷敦土山(あずちやま)に登る。秋の柔らかな日差しが竹林に射し込み、笹の絨毯が遠来の訪問者を迎えてくれる。
 和意谷敦土山には、旧岡山藩主池田家の墓所がある。私たちは、プロジェクトY’sの無事完成を感謝し、参詣してきた。

 一のお山をはじめ、豪壮な七つのお山は、標高350〜400mの緑豊かな山々に築かれている。

 寛文5年(西暦1665年)2月、池田光政が津田重治郎永忠に命じてこの地を決めたのである。

 一のお山、亀の形に刻んだ石台は“亀趺”と呼ばれ、高貴の証である。
 吉永駅から東へ約3Km、空を突き抜けるような石段を登ると「田倉牛神社」がある。“牛頭天王”を祭神とし、流行病や天変地異の災害から氏子を守る。

 ご神体は石で彫刻された牛。まわりには奉納された牛馬像が無数に積まれ、その数は10万とも、20万とも言われる。

 お詣りする人は備前焼の子牛をお供えし、すでに供えられた牛像を借りて帰る。大願成就の暁には、借りた牛像のお返しにもう一体を添えてお礼参りする習わしがある。
 “プロジェクトY’s”も最終段階、この日も善男善女が八塔寺に集まった。

 青龍ガーデンに“青花”を植え付け、西大寺トールペイントグループが製作してくれたカエルやメダカは、棚田でのびのびと泳ぐ。親亀の背中に子亀が乗る姿は愛らしい。 
 西地区の総力を挙げて製作した“アキアカネ”や“バッタ”は、秋を象徴する“白虎ガーデン”にとまった。
 蝶は、春の庭“青龍ガーデン”で羽を休めている。

 そして、愛の花咲く“風水ガーデン”にまた新たな伝説が生まれた。
 プロジェクトY’sの古老によると、「“白虎ベンチ”に座ったカップルが。左回りに4つの庭を巡ると、めでたく二人の恋は成就する。」・・ということだ。

 秋も深まる“風水ガーデン”の白虎ベンチで愛を語り、朱雀ガーデンでは目出度くキャロちゃん夫妻が玉子を抱く。
 春の“青龍ガーデン”では、メダカやカエルの親子が遊び、冬の玄武ガーデンで、愛らしいポットマンに成長する。・・・めでたし、目出度し。\(^_^)/
 今夜のハイライトは“光のページェント”。
 庭のあちこちにローソクの灯がともり、四隅の松明に灯が入れられた。

 幻想的な光のオブジェに、プロジェクトY’sを見守ってきた一同から、感動の歓声が上がった。

 物心両面でご支援頂いたイエローブック岡山メンバーの皆さま、そしてHPをご覧頂き、応援して下さった皆さま、ありがとう。是非一度、八塔寺にお越し下さい。心よりお待ちしています。

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デザイン・コンセプト愛の花咲く“風水ガーデン”
 全体の構成は、道路側から見て、この八塔寺山系の山並みを忠実に再現した。その中に、吉永町各地の名所・史跡をイメージし、これをデザインしたものである。

 例えば、池田家ゆかりの墓所を、テラコッタ人形がまたがる亀山を含む大小7つの山々で表現。
また、田倉牛神社に奉納されている、10万とも20万とも言われる牛馬像を模して、テラコッタの破片を散りばめ、それらの供養を行っている。

 さらに、FengShui(風水)的方位学、色彩をも加味し、少しかみ砕いた解釈で“4つのエリア”を構成。それぞれのエリアをつなぐ通路には、イエローブック岡山のシンボル「マリアアザミ」など4つのモザイクを配した。
 玄武(げんぶ)エリア・・冬

庭の正面“玄武エリア”は、北の黒い大地をイメージ。株立のシンボルツリー「アカシデ」をフォーカルポイントに、瓦の亀にまたがったテラコッタ人形が愛らしい。
 青龍(せいりゅう)エリア・・春

田にはトールペイントを施したカエル・メダカ達が泳ぎ、青竹の柵にはヘビが絡み、トンボやバッタが遊ぶ“棚田ガーデン”。植物は青花で統一した。




  

イラスト:Kei Nishiboriさん






西





 白虎(びゃっこ)エリア・・秋

 2人がけの“白虎シート”、両側を背の高いトレリスがガードし、二人の愛を育む。“愛の白虎エリア”と名付けた庭は、白い植物だけを使ったホワイトガーデン。
 朱雀(すざく)エリア・・夏

 金と銀の卵を抱く“キョロちゃん夫妻”が仲良く門柱にとまり、朱を中心としたカラフルな色彩の“朱雀ガーデン”で夏をイメージした。

 今回の作庭で最も重要な点は、植物・樹木以外の資材・オブジェを、すべて廃材・リサイクル品で調達したことであろう。その方法も、現地またはメンバーの持ち寄り品によっており、それらの「命」をこの庭によみがえらせた。

 “プロジェクトY's”では、「緑豊かな山林」と「きれいな水と空気」を守る「環境の町」吉永町に敬意を表し、八塔寺に作庭した今回の作品“風水ガーデン”は“津田永忠氏”に捧ぐものである。・・・

 八塔寺に行けば、なつかしい原風景に出会える・・・心のふるさと
             「日本のコッツウォルズ」・・八塔寺ふるさと村

Date:2002/10/13

助っ人 GARDENER'S FileNo.7

めんこいさん・風水さんご夫妻
☆最も好きな香りの花は?
 
花ならアリッサム
 お香なら白檀の香り(京都の松栄堂の【堀川】が好きです)
☆苦手な事は?

 草花の名前を覚える事(めんこいに聞かないで下さいね)
☆あなたの宝物は?
 即答・・・子供が宝物です・・(もちろん自分も宝物です)
☆これから、どんな花を育てたいですか?
 年齢とともに手間の要らない多年草を少し増やしたいです。
☆最後にひと言

 八塔寺を体験してイエローのメンバーがますますだ〜い好きになりまた花を触ろうと意欲が出てきました。
 みなさ〜ん・・・あ・り・が・と・う♪♪♪


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今日の参加者:
小引ご夫妻、村上ご夫妻、松山ご夫妻、内藤、尾原、吉田、姫、モグラ(敬称略)



 応援してくれた皆さま、本当にありがとう。
本日から11月9日まで「観光客による投票」が行われます。
皆さまの清き1票と水やりにご協力下さい。

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0.庭づくり大会速報 1.プロジェクト発足 2.早くも危機到来 3.着々レイアウト 4.コンセプト
5.まだ先は長い? 6.緊急指令 7.強い結束力 8.植栽準備完了 9.ありがとう 
10.日本のコッツウォルズ 11.審査結果発表 12.表彰式 X.八塔寺の秋 Y.俳句投稿箱 メニューへ

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