イギリス・ガーデン巡り Vol.4
『ヘルミンガム・ホール』 Helmingham Hall Gardens
サフォーク州にあるヘルミンガム・ホール。オーナーの強い個性によって作られている庭園には限りない魅力があります。
代々“タルマッシュ家”がこの館に住んでおり、始祖がこの館に移って間もなく庭園づくりを始めました。しかし、庭はもっと以前から存在したようで、5世紀以降ドイツから移住したとされるサクソン人が、家畜を略奪者から守るために作った柵が庭の起源と言われています。
左手に見えるチューダー朝の建物は、1510年 John Tollemacheが建てたと言われており、現在は18代男爵が当主です。 400エーカー(約50万坪)の敷地に、フォーマルガーデンや宿根草花壇(ペレニアルボーダー)が見事です。 内壕に囲まれた屋敷の東西に2つの庭園があります。 (向かって右が東の庭園、建物の左手に西の庭が広がります。) 正面に見える橋と正門は「跳ね橋」になっています。 今でも夜には橋が上げられるそうですよ。 → |
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男爵とタルマッシュ婦人(Lady Tollemache)が、自ら案内役を申し出てくださいました。 普段は一般公開されていない館の中で、ホームメイドのビスケットをいただきながら、タルマッシュ家の歴史をお話しお聞きしました。 ←数々の額は、歴代当主と婦人の絵です。 |
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館の西側に壁で囲まれたウォールドガーデンがあり、そのゲートの両脇にフォーマルガーデンがあります。ピンクのバラとカンパニュラ・ラクティフロラの組み合わせがロマンティック。 婦人の話を聞いたり花を眺めたりしながら、皆さんから感嘆の声があがります。 メインのローズガーデンは、先代の奥様Dinahさんが1965年に植えたものです。 |
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1745年に西の庭園の壁が出来ました。塀で囲まれたウォールドガーデン(The
Walled Garden)の入口。 何度か訪れている方々からは、「何度も訪れても新鮮に感じるヘルミンガム・ホール。庭の完成度が高いけれど、まだまだ変貌していくのかも知れない。」と絶賛の声が。・・・ |
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気品のある端正なたたずまいと柔らかい色彩のハーモニー。ウォールドガーデンの中に入るとパステルカラーの宿根草ボーダーが全長100mはありそうです。 芝生との境界を低いレンガで枠取りしてあり、見事な直線にヘッジが刈り込まれています。 |
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館の東側のローズガーデンは、タルマッシュ婦人がデザインし、1982年に植えられたものです。 タルマッシュ婦人は、1997年のチェルシー・フラワーショウに自分がデザインした庭を出展され“ゴールド・メダル”を受賞されました。 ← 後方に見える建物にご夫妻の居間があり、ここから濠をはさんで見下ろす位置に東の庭がレイアウトされています。 |
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館から東のローズガーデンを見渡すと、まずノットガーデンが目に入ります。 左手向こう側にタルマッシュ婦人のイニシャル“A”が、右手前にはご主人タルマッシュ卿のイニシャル“T”がデザインされています。 |
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ヒッドコートラベンダーで縁取りされた庭には、ハイブリッド・ムスクなど沢山のバラが見事です。 先代がチューダー朝時代に感じたであろう雰囲気を大切に、あえてシンプルなデザインです。 ご夫妻の居間から正面に見える、“花と豊穣の春の女神「フローラ」の彫像”。部屋からは、イチイのゲートにぴったり収まるよう設置されています。 |
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ウォールドガーデンの奥から建物を振り返る |
2003/03/21 今まで“トルマッシュ家”と表記してきましたが、発音は“タルマッシュ家”の方が近いようです。
アメリカ在住で、タルマッシュ男爵に近い方から教えて頂き、訂正しました。・・・モグラのヒアリングは??ですね。
Helmingham Hall Gardens
ヘルミンガム・ホールの公開は日曜日のみ。
Helmingham Nr. Stownmarket Suffork IP14 6EF
訪問日:2001.6.27(wed) 曇り空、写真を撮るには最適。