イギリス・ガーデン巡り Vol.6
        『アルビー・クラフツ・ガーデン』
 Alby Crafts Gardeens


 4.5エーカーの庭は、美しく刈り込まれた芝生の中に点在する花壇。4つの池と小川、そしてワイルド・フラワーの区域からなりたっています。奥さんが手入れをされる花壇は、いろいろな種類の珍しい花で飾られ、私達ガーデニング愛好家を楽しませてくれます。
 広大な芝生の中は決められた通路などなく、自由に散策できます。

 アルビー・クラフツ・ガーデンは、美しいノフォークの海岸から少し入った所にあります。

 農場の倉庫として使われていたレンガ造りに建物に、ギャラリーと工芸品のワークショップが造られました。

 ここには、家具、ステンドグラス、彫刻など、延べ50人ものクラフト職人が活躍しています。

 小石造りの塀の前に置かれた椅子、手前のブロンズ像は、この工房で作られた作品です。
1987年、強い勢力をもつハリケーンがこの地を襲いました。当時、敷地の半分は牧草地に利用され、残りの半分にはポプラが植えられていたそうです。

 この写真は、1987年のハリケーンで倒れたポプラです。たまたま池の近くに生えていたため、根から水分を補給し、倒れた幹から枝葉を伸ばしてきたのです。

 ポプラの強い生命力と、芝生の真ん中に横たわる倒木の命を大切に見守ってきたオーナーの優しさを物語る感動のシーンです。
 庭のプランと植え付けは、奥様のヴァレリーさん(Mrs.Valerie Alston)のインスピレーションで。

 「すべての庭は、それぞれ常に発展している。」とおっしゃるヴァレリーさん。困難な仕事を楽しんでおられるようでした。
 庭には桜草、春咲き球根、野生ラン、アイリス、クリスマスローズ、オールドローズなど、さまざまな珍しい植物が植えられています。

 ミックスボーターガーデンに植えられていた「クリン(九輪)草」。
 4.5エーカーの庭には、4つの池があります。
庭園内に自然保護地区があるためか、野生のカモが安心して子育てしています。

 後方の池には大株の睡蓮が植えられており、近くには「クロード・モネ」の絵画を思い出させる「モネの橋」があります。

 「どうも、スイレンの花が咲かないと思ったら、カモが芽を食べていたんですよ。」と笑って話すご主人。あくまで大らかなお2人です。
 2つの池に挟まれた小道を歩くと、後方に「ワイルドフラワーガーデン」が広がります。
 広大な芝生。ここは以前、牧草地だったところです。

ご主人が指を指している茶色の部分は、雨が降ると川になっていました。そこで、思い切って土を掘り起こし、砂利を入れて「湿性植物(ロベリア:沢キキョウ)」を植えました。

 「穴を掘るのは私の仕事です。」とおっしゃるご主人。
イギリスにもモグラは健在でした。
 普段は見せて頂けない「プライベート・ガーデン」にも招かれました。

 ここは「子供達が遊ぶ庭です。」とおっしゃり、遊具も置かれています。ボール遊びをしてボールや子供が花壇に入っても、一向に気にしない庭です。

 大きな菩提樹の枝に、ベッドの広さほどもある遊び場が作られていました。ブランコも出来る縄ばしごが架かっていて、とっても楽しそう。・・・

丸い小石がデザインされた煉瓦づくりの自宅前にカラフルなボーダーが。

Alby Crafts Gardens,Erpingham
http://www.albycrafts.co.uk/
Aylshamの北4マイル
e-mail paul@albycrafts.co.uk TEL. 01263 761226
Owners: Mr & Mrs John Alston
Alby Crafts営業日:4月〜11月, 午前10時〜午後5時
訪問日:2001.6.28(thu) 

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