イギリス・ガーデン巡り Vol.2
『ローズマリー・ヴェレーさんを偲んで』
Barnsley House Gareden(バーンズレイ・ハウス)
ガーデン・デザイナーであったローズマリー・ヴェレーさんの「バーンズレイ・ハウス」、4エーカー(約5,000坪)の庭園。
TVや雑誌などで良く取り上げられるほど人気あるお庭で、チャールズ皇太子やエルトンジョンの庭も彼女がデザインしたことでも知られています。残念ながら、今年(2001年)5月に他界されましたが、その葬儀にはチャールズ皇太子も列席されました。
バーンズレイ・ハウスは1697年に建築されたもので、コッツウオルズ特有のライムストーンという石で造られています。 石積みハウスの風情がカラフルな庭を引き立たせてくれます。 梶みゆきさんから、ローズマリー・ヴェレーさんの長男 チャールズさんに花束が贈られました。「地元の人々にも見ていただけるよう、母が眠る教会に持っていきます。」と、お礼の言葉。 チャールズさんも皆んなも涙・涙でした。→ |
|
← グリーンの美しいノット・ガーデン。つげをリボンの結び目(ノット)のように幾何学的に組み合わせています。 そして、ニゲラやアルケミラ、フウロソウが咲き乱れる可愛らしい色調のボーダー、 石のお家の壁をつたう真っ白いバラのアイスバーグの美しさ。 どこを取っても、ローズマリー・ヴェレーさんのセンスが感じられます。 |
|
バーンズレイ・ハウスの特色は、おしゃれなポタジェ(キッチンガーデン)です。 お野菜やハーブたちが、食すためのみでなく、観賞されるように可愛らしくお庭になっています。 ヴェレーさんが最も愛したガーデンです。 |
|
テンプルとテンプルガーデン。 バーンズリーを代表する風景で、1962年にフェアフォード・バークさんから贈られた建物です。 テンプルから池越しに長く伸びる庭が見渡せ、ボーダー、ライムウォーク、そしてキングサリのトンネル、蛙の池へと続きます。 小道は、池側を幅広く、向こうに行くほど狭くして、奥行きを感じさせるよう工夫されています。 |
|
黄色い房状の花が覆う「キングサリ」のアーチ→ 足元のアリウムの色と良く調和する小道です。 トンネルの向こうにある、石柱がフォーカル・ポイントになっており、この石柱には、夫のデヴィッドさんからヴェレーさんの誕生日にプレゼントされたプレートが貼り付けられています。 プレートには、彼女の庭に対する思いが、詩に刻まれて。・・・ |
|
キングサリの後方は「ライムウオーク」へと繋がっています。 テンプルガーデン、ライムウオーク、キングサリの道に平行するグラスウオークとブロードボーダー。このボーダーは本当、きれいですよ。 キングサリとボーダーの写真は、1998年5月下旬に訪問したときのものです。 |
|
お茶を飲みながら、憩いのひとときを過ごした 「コンサバトリー(温室)」 → バーンズレイ・ハウスの母屋は長男に譲り、彼女は扉の向こう、納屋を改造した別棟に住んでいました。 チャールズさんから、「コンサバトリーは、必ず見て下さいね。彼女が好きな場所でしたから。」と・・・ |
|
Plan of Barnsley House Garden | |
「ローズマリー・ヴェレーさん」 優しい笑顔で、私達を迎えてくれました。 撮影:1998年5月 BISES No.9(2000年12月発行)に「ローズマリー・ヴェレイを知っていますか?」 −英国ガーデン界で最も輝いている女性−が掲載されています。是非ご覧下さい RHS機関誌「The GARDEN」 2001年8月号にも特集されました。 今年の冬から風邪をこじらせていた「ローズマリー・ヴェレーさん」。 残念なことに、訪問直前の5月31日に他界されました。 謹んで、ご冥福をお祈りします。 (モグラ) |
Barnsley House Garden
OXFORDより1時間、最寄駅のKEMBLEよりタクシーで20分
BARNSLEY,CIRENCESTER,GLOUCESTERSHIRE,GL7 5EE。
訪問日:2001.6.30(sat) 初夏の暑い一日でした。
キングサリの見頃は、5月下旬から6月はじめ