イギリス・ガーデン巡り Vol.5
        『スードレイ・カースル・ガーデン』
 Sudeley Castle & Garden

 スードレイ・カースルは、イギリスで最も素晴らしい地方と言われる「コッツウォルド」にあり、1500エーカーの美しい丘に造られています。1000年もの歴史を重ねてきたチューダー朝様式のスードレイ城とその庭園は優美な美しさに溢れています。
 この城は、15世紀にはチューダー王朝が所有し、ヘンリー8世の死後、スードレイ卿に与えられました。その后になったのがヘンリー8世の6番目の后キャサリン・パーだった……というチューダー王朝ゆかりの城です。広大な敷地の散策もお勧め。
 お城があるウィンチコムの町も中世の面影を今に伝えるエレガントな雰囲気です。

 スードレイ一族など、1000年以上にも渡って守られてきたお城。歴代の女王さまもこのお城に訪れられたということです。

 決して派手さはないけれど、廃墟の城跡を背景に、見事な趣のあるガーデンが展開されています。入口から左手の道を中に入ると「ヘッド・タワー」に向かいます。(うっかりすると見落としそうな、奥まった一角にあります。)
 8つある庭園の中でも代表的な「クィーンズ・ガーデン」すばらしい二重のイチイの生け垣は1856年に植えられました。
 150年も経つ古い生け垣で囲われた庭には「オールド・ローズ」が咲き、ラベンダー、ロシアンセージが華やかさを添えています。

 後方の建物が「スードレイ城」。この城は南北戦争の間、チャールズ1世の避難所として提供され、、王党派の要塞として使用されました。
 1850年代にチューダー王家の様式で設計された「クィーンズ・ガーデン」、元はハーブ園でした。現在の庭は1988年に造られたものです。

 オールドローズを中心に、現在、800種以上のバラが植えられ、5月からバラは咲き始めます。
 
 花壇の周りに植えられた香り高いハーブに縁取られ、円形花壇に溢れる色とりどりのバラは多くの人を魅了します。
 ローズマリー・ヴェレーさんがデザインした「ノット・ガーデン」静かな中にも気品が漂うお庭です。

 後方の城内も公開されており、スードレー家の歴史を垣間見ることが出来ます。(日本語版解説書あり)

 写真中央のアーチ窓から、ノットガーデンの全貌が見渡せます。幾何学が好きだったというヴェレーさん、会心の作品です。
 オールドローズが咲き乱れて、まさに歴史が感じられるシックな素敵なお庭。
 一段高く造られた「チャペル・ガーデン」。2人のレディが花束を持ってチャペルに向かいます。
 アイビーで造られたトピアリーのレディが愛おしく、背中にかけられた花が、一段とあでやかです。

 左手が教会。ここには、「キャサリン・パー女王」も埋葬されています。
 アーチのバラをくぐると、「シークレット・ガーデン」。なにやら、不思議な体験ができる庭?
 入口近く、赤く実ったジュンベリーを小鳥がついばんでいました。「ベジタブル・ガーデン」は、バス駐車場の近くにあります。

チューダー王朝ゆかりの城を背景にした「クィーンズ・ガーデン」


Sudeley Castele & Garden

Sudeley Castle & Garden
http://www.stratford.co.uk/sudeley/
Winchcombe,Cheltenham,Gloucestershire,GL54 5JD
Tel: 01242 602308  Fax: 01242 602959
* 開館:3月上旬〜10月の毎日10:30〜17:30(城は10:00〜17:00)。入場料£6.00。
* アクセス:ロンドンから約165km。鉄道はロンドンPaddington駅から
Cheltenham Spa 下車(直通で約2時間)、そこからタクシー(約13km) 。

訪問日:2001.6.30(sat) 午前中、シャワーにあいましたが、すぐにいい天気に。

@ヴェール・エンド  Aバーンズレイ・ハウス Bモティスフォント・アビー Cヘルミンガムホール
 Dスードレイ・カースル・ガーデン  Eアルビー・クラフツ・ガーデン Fブラデナム・ホール
Gエルシングホール  Hオークツリー・ハウス  Iサウスエーカー・オールド・レクトリー
Jピーター・ビールズ・ローズ  Kソーンクラフト・クレマチス・ナースリー Lウィズリー・ガーデン
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