英国縦断庭めぐりツアー(スコットランド〜湖水地方〜コッツウォルズ)  Vol.1

    
ハモンドさんのお庭』
 (Dr.& Mrs.Hammond Gardens)


 2004年の夏、ヨーロッパはどこも天候不順が続いています。ここイギリスでも、5月下旬から6月頃までは猛暑が続き、7月にはいると一転して冷夏到来・・・・そして、いつもの通り、コロコロと変わりやすい天候です。

 そんな心配をよそに、イギリス各地の素敵なお庭をイエローブック岡山の仲間と共に巡ってきました。題して「英国縦断庭めぐりツアー(スコットランド〜湖水地方〜コッツウォルド)」のはじまり、始まり〜〜。↑(^^_)ルン♪。


 スコットランドの首都「エジンバラ」(現地の方々は“エディンバゥァ”と発音されるようですが、舌をかみそうなので“エジンバラ”とおきゃ〜ま弁で話を進めるとしましょう!?)サクソンの王“エドウィン”が築いた城を後に、私たちの馬車は郊外へと出かけました。

 瀟洒(しょうしゃ)な高級住宅街が建ち並ぶ細い道は、大型馬車の侵入を拒むようにかまぼこ状の凹凸が付けてあります。ゆっくりと車を進めるうち「あった!」
 入口には“Welcome”と手書きの看板が掲げてあるではありませんか?“オープンデイ”でもないのに、私たちのために作って下さった看板。オーナーの温かいおもてなしを予感させてくれます。

 エンタランスを入ると左手に池があり、“蛙(カエル)”の置物がありました。よくよく見ると、あるわあるわ、あちこちに何十頭もの蛙がいます。
 奥さまのお名前は“Mrs.アン=マリー・ハモンドさん”、ドクターのご主人と一緒に、この地で庭づくりを始め7年になります。

 そして彼女のライフワークは、蛙の生態を守り飼育することで、このお庭の中に“3つの養蛙池(?)”を作りました。

 オープンガーデンや苗の販売で得た収入は、“FROGlife”という両生動物と爬虫類の保護団体に寄付されます。
 ハモンドさんは、ここに来られる前まで管楽器の奏者で、有名な“音楽家”でした。ところが大事な唇の障害から音楽を断念し、庭づくりに精を出すようになったそうです。

 今は、庭づくりと蛙の世話が彼女のライフワークです。「これから、オタマジャクシに餌をあげますよ。」と得意そうに案内してくれた彼女。その横顔は優しさに溢れていました。
 ウッドランドを抜け、庭の門をくぐると鮮やかな緑が目に入ります。 そこには、彼女自身が植えた色とりどりのワイルドフラワー、斑入りの植物などが植えられ、センスの良さを感じさせてくれます。

 アン=マリー・ハモンドさんの手を拝見しました。それは永年、植物を愛し、庭を愛した“手”をしています。その手を見ただけで、彼女自身が愛情を込めて作った庭であることが判ります。
 彼女が“パッチワーク・ボーダー”と呼ぶ場所は、シェードガーデンになっており、斑入りの青白い緑がアイキャッチャーになっています。

 右側、“芝生の階段”をご覧下さい。見事なまでにヘッジをカットしてあるでしょう。美しい芝と共に、見事な造形美を演出しています。
(さすが、芸術家ですね。\(^_^)/)
 “アン・ハモンドさん”とお名前をお聞きし、モグラは、とある連想を抱いてきました。思い出そうとしても思い出せない、このもどかしさ・・・帰国してやっと気づきました。

 映画「赤毛のアン」の冒頭、アンが引き取られて手伝いをしていたのが“ハモンドさんの製材所”でした。原作ではマシューが馬車で駅に向かうところから始まりますが、映画はアンがハモンドさんの家で暮らしているところから始まります。
 ハモンドさんのお庭を見せて頂くうちに、“じ〜〜ん”と目頭が熱くなったのはモグラだけではなかった筈。

 ハモンドさんの庭に“アン”と“マシュー”を重ね合わせ、この素敵なお庭を後にしました。

 奥さまの手作りクッキーとお茶のサービス、ありがとうございました。とても、美味しかった。
仲睦まじい、蛙のペアーとハモンドさんご夫妻
DR.J.A & Mrs.A.HAMMONDさんご夫妻のショットを、コンサバトリーで撮影させて頂きました。

いつまでもお元気で、またお会いできる日を楽しみにしています。

Dr.& Mrs.Hammond Gardens
Fountainhall Road,Edinburgh Scotland

訪問日:2004/07/03(sat) 天気:曇り一時シャワー


2年ぶりのイエローブック岡山 独自企画“英国縦断庭めぐりツアー”今回も、感動と興奮の連続でした。
今回のレポートは、スコットランドから訪問順にお届けします。お楽しみに!!・・・(モグラ)


  訪問日程表  (1)ハモンドさん  (2)ブランクリン  (3)グリーンバンク  (4)ゲイルストン  (5)インバレスクロッジ
(6)マレニー  (7)ビーチグローブ  (8)ウーラートン前編  後編  (9)デビッドオースチン  (10)ルガース
(11)ウィズリー  特別寄稿“旅の半ばで”  “湖水地方の思い出”  
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