英国名園&プライベート・ガーデン巡り2008(9日間の旅) Vol.6
『キフツゲートコート』 (Kiftsgate Court Gardens)
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名残は尽きねど♪「グレスガース ホール」に別れを告げ、コッツウォールドまで、ひとっ走りです。 と一口に言っても、ケートンからチッピンカムデンまでは、直線でも240kmの長距離。バスの走行距離は、ゆうに300kmは越えるでしょう。しかも、途中にビートルズの出身地“リヴァプール”と、かの工業都市“マンチェスター”の間をすり抜けなればなりません。(ただでさえM6は混雑するのに、二つの都市間の動脈が複雑に入り乱れて「渋滞に巻き込まれたらどれくらいかかるか分からない」と言われています。どうりでFurukawaさんの「時間ですよ。遅れたら置いていきますよ!」と言う、いつもの口調が、今回は“真剣み”を帯びているのでした。) 次の目的地「キフツゲートコート」。6〜7月は、週5日 12時〜18時までオープンしているので安心です。それでも安全を見込んで、予約は16時、最終グループにして貰っていますが、心配です。 いつもの通り、高速道路のサービスでランチタイムを取り「いざ!マンチェスターへ!」(えい、えい、お〜〜〜!) |
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日頃の行いが良かったのか?はたまた、夏休みで道路が空いていたのか?・・・兎に角、スムーズに走れ、予定より早くチッピンカムデンに到着。(よい子のご褒美は、フリータイム。・・・素敵な茅葺き屋根の街並み散策と、お買い物ツアーの2班に分かれ、1時間足らずでしたがコッツウォールドを堪能しました。) 現オーナーの“アン・チェンバーズ(Anne Chambers)さん”の祖母ヘザー・ムーア(Heather Muir)さんご夫妻が、ここに移り住んだのは、第一次世界大戦直後の1918年のこと。 その頃の庭と言ったら、ジョージ王朝時代の“ポーチコ(大きな柱に支えられた屋根付き玄関)”と、その前の山腹にある樹木だけでした。 |
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Aホワイト・ガーデン |
園芸の教育を受けていなかったヘザー・ムーアさんですが、ヒドコートマナーの“ローレンス・ジョンソン氏”などに助けられながら庭づくりを行います。 この庭は娘のダイアイー・ビニー(Diany Binny)夫人に、そしてアン・チェンバーズさんへと引き継がれていったのです。 邸宅がある“アッパーガーデン”には、ホワイトガーデン、ローズ・ボーダー、イエロー・ボーダーやブルーベルの森があり、急な崖を降りたところには地中海の植物を集めた“ローアー・ガーデン”があります。 途中の四阿(あずまや)のブランコに座り、コッツウォールド丘陵を眺めるのもいいですね。(と、ここまで書いて「あれっ!?いつかどこかで同じような文章を書いたぞ!?」と思い出した。(--;) そういえば、2002年の「憧れのイングリッシュガーデンとモネの庭をたずねて」に、同じ事を書いていました。 |
そうなんです。イエローブック岡山のイギリス庭めぐりツアーは、今回で4回目を迎えましたが、キフツゲートは最初のツアー「憧れのイングリッシュガーデンとモネの庭をたずねて 2002年6月訪問」でも訪問させて頂きました。 ここは「私のお気に入り(My favorite garden)」の一つなのです。 素晴らしい庭、気になる庭は、何度訪れても、いつも新たな発見があります。(実は、グレスガースホールも、昨年のBISESツアーで一足お先に訪問しました。初めてのような説明をしてしまってスミマセン。m(_ _)m・・・と言うのも、あのお庭の素晴らしさを、何としてもYB岡山の皆さんにも見て頂きたい。あの感動を、もう一度、味わってみたい。・・・と、Furukawaさんに無理を言って、今回の企画に組んで頂きました。中には「去年のBISESツアーと同じお庭が幾つもあるから、今回の参加は遠慮します。」と言う方もおられましたが、モグラは今回も大満足。\(^_^)/ 参加された皆さんは、如何でしたか?) |
かの有名なローズ・ボーダー |
サイモンアリソン(Simon Allison)デザインの Hウォーターガーデン |
イエローブック岡山ツアーの複数回訪問庭は、シシングハーストとキフツゲートの2ヶ所ですが、ウォラートン・オールドホールや、グレートディクスター、グレスガースホール、アンドリューローソンさんのゴシックハウスなど、機会が有れば何度でも訪問したい“My favorite garden”です。 反省ついでにもう一つ“反省” 毎回の如く、サプライズと言うか?無理矢理?自由参加というか?「ミュージカル」や「観劇」を組み込んできました。 初回(2002年)は、さよならパーティの後で、Ohnishiさんが「セーヌ川クルージング」に連れて行ってくれて、2004年は、シェークスピア劇場に行こうと思ったけれど休みであえなく中止。ミュージカル「マンマミーア」を楽しんだ後で中華三昧。そして2006年は、ミュージカル「メリーポピンズ」を見に行きましたね。そして今回の(今回も??)サプライズは、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」を選びました。(チケットを買いすぎて、無理矢理、お誘いした方には、スミマセン。深くお詫び申し上げます。ハイ。)(反省だけなら、モグラでも出来る・・・(^_^メ) |
ジュリーアンドリュース(Julie Andrews)さんが主演した映画は「アカデミー賞5部門受賞。映画史に残る、ミュージカル映画の最高傑作!」と言えるでしょう。 美しいアルプスの山々を背景にハイカメラで流し、遠くの方からマリアが駆けてきて「サウンド・オブ・ミュージック」を歌う冒頭のシーン・・・“The hills are alive with the sound of music.♪” いやぁ〜、何度聞いても、しびれますねぇ。 その「サウンド・オブ・ミュージック」が、ミュージカルになったと聞いては居ても立ってもおられませぬ。 |
イエロー・ボーダー |
G1960年代作られたプールとロアガーデン |
最大の話題は、主演「マリア」がテレビ・オーディションで選ばれたこと。アンドリュー・ロイド・ウェーバーも審査員として出演していたが、最終的に選ぶのは視聴者で、勝者のコニー・フィッシャー(Connie Fisher)が、見事に主役の座を勝ち取った。これが大人気で、ロンドン・パラディウム劇場は2006年11月の開幕当初から半年先までチケットの入手は困難だったとか。・・・これを聞いては行かずば成るまい。 「行ってきました。有志19名」・・しかも最前列と2列目の真ん中。会場が暗くなったと思いきや、マザー・アベス役のレズリー・ガレット(Lesley Garrett) さんが、私たちの目の前に立ち、プレリュード「ゴスペル」の歌声に、ジィ〜〜ン(;´_`;)と来てしまいました。 |
サウンド・オブ・ミュージックと言えば、前述の主題歌に始まり、マリアと子供達の“ドレミの歌”、トラップ大佐がある決意を秘めて歌う“エーデルワイス”などが有名です。 モグラは今回、レズリー・ガレットさんの“全ての山に登れ(Climb Ev'ry Mountain)”に胸を打たれました。(そういえば「私、英語はよく分からないんですが、最初からフィナーレまで、涙が出て止まらないの・・」とおっしゃった方がおられました。・・もちろん、モグラもその一人・・いや一匹でした。「感動」とか言うチープな言葉を通り越し、心の底から涙があふれ出るのです。) そうそう、もう一曲、好きな曲を。雷を怖がる子供たちに「楽しいことを考えて」とマリアが励ます場面で歌われる曲「My favorite things(私のお気に入り)」 Raindrops on roses and whiskers on kittens♪ 薔薇の花びらの雫 子猫のひげ Bright copper kettles and warm woolen mittens♪ 銅製の光るケトル 暖かいウールのミトン Brown paper packages tied un with strings♪ 紐で結ばれた茶色い紙の包み These are a few of my favorite things♪ それが私のお気に入り |
今回も、一分咲きの“キフツゲート” |
ニッコリ迎えてくれたチャンバーズさんご夫妻 |
タンタンタン、タンタンタンと言う、シンプルなメロディながら、何故か心に残る音階。サウンド・オブ・ミュージックのみならず、ジャズのスタンダードナンバーにもなっている「珠玉の名曲」です。(日本ではJRのCMにも使われました。どうしても思い出せないあなた、ここをクリックすると曲が聴けます。) そんな意味でも、キフツゲートコートはMy favorite gardenなのだ。長々とミュージカルの感想を話している間に、またまたスペースが無くなってしまいました。 キフツゲートの説明は「母娘3代が情熱をかけた庭 『キフツゲート・コート・ガーデン』をごらん下さい(新しいウィンドウを開きます。) 入り口で「ごゆっくりごらん下さいね。でもカフェは間もなく閉店になりますので、ご利用の方はお早めに!」と出迎えてくれた、アン・チャンバースさん。 一通りお庭を見せて頂いた後、ご主人と一緒に撮影に応じて下さいました。お二人の爽やかな笑顔に送られて、今宵のホテルへと向かいます。 |